No.119
新型コロナワクチン4回目の接種はじまる
しぼられた対象から見えるねらい
新型コロナワクチンの4回目の接種がはじまりました。
対象となるのは、
3回目の接種から5ヶ月が経過している
●60歳以上の人
●18歳以上60歳未満で基礎疾患のある人※
●医師が重症化リスクを認めた人
といった人々です。
3回目接種の対象が、12歳以上の人であったことを考えると、接種対象が限定されていることがわかります。
とくに、3回目については特に接種をお勧めするとされていた、介護従事者などの「重症化リスクが高い方との接触が多い方」や医療従事者のように「職業上の理由によりウイルス暴露リスクが高い方」が含まれていません。
これは、感染予防効果、重症化予防効果というワクチンに期待されているはたらきのうち、感染予防効果については、多くを期待できないという試験データが集まっていることが背景にあります。
一方で、重症予防効果については、認められているため、そのメリットを受ける層に優先して接種を行うということになっています。
副反応は?
これまでの接種で、接種後の熱や体調不良に悩まされた人もいるかもしれません。副反応についてはどうでしょう。
海外の医療従事者を対象にした研究では、3回目までと大差ないとの評価になっています。
これまでと同様に、2日目には大切な予定を入れたりせずに、静養にあてられるようスケジューリングしておくと安心です。
6月14日にメディカルトリビューンが、日本の研究チームの発表した論文から、接種後に避けるべき行動を報じています。
それは、激しい運動、お湯につかる入浴、飲酒、喫煙です。こうした行動が副反応を悪化させるおそれがあり(飲酒、喫煙についてはワクチンの予防効果を下げる要因にもなっています)、接種後数日は避けるようにするとよいでしょう。とくに入浴は接種翌日の死亡例が多いことからシャワー浴が適当です。