カラダの健康トピックス

健康
2016/10/03

No.88
ハーバード大が「不老長寿薬」開発に成功!

30歳以上も若返るという奇跡の新薬とは?

人類の夢「不老長寿」・・それを可能にさせる新薬が登場するかもしれません。
ハーバード大学のデビッド・シンクレア教授率いる研究グループは、何十歳も若返る不良長寿薬の開発が成功したと発表しました。
その不良長寿薬のポイントは「NMN」(ニコチン酸モノヌクレオチド)と呼ばれる分子化合物です。NMNは人間をはじめバクテリアなどのあらゆる生物の細胞に存在する分子で、生命が最初に作った分子の一つとされ、細胞が栄養から生命活動のためのエネルギーを作り出すのを助ける大切な役割を担っています。
シンクレア教授らは2013年、このNMNを生後22カ月のマウス(ヒトの60歳相当)に注射投与しました。すると、わずか1週間後に筋肉が生後6カ月のマウス(ヒトの20歳相当)に匹敵するものに変わり、マウスの活動が活発になったことも確認されたのです。ヒトで言えば40歳もの若返りを果たしたことになります。
さらにその後、餌に混ぜての投与でも同様な効果が認められ、皮膚や脳への効果の研究が進められています。

長寿タンパクを活性化して細胞を元気に

アンチエイジング界で大注目の長寿遺伝子「サーチュイン遺伝子」から合成されるのが「サーチュイン」というタンパク質で、細胞内のDNAやタンパク質を修復する働きを持っています。
NMNは小さな分子であるため、このサーチュインタンパク質の持つ小さな穴に入り込んで活性化することができます。その結果、サーチュインタンパク質が細胞を活発に修復することで、細胞を元気にすることができるのです。
こうした作用によってNMNは老化によって衰えた細胞を修復し、体にエネルギーを与えて根本から元気にしてくれます。これまでのところ眼病や難聴の改善や、糖尿病、心臓病、腎臓病などの改善効果のほか、マウスの肝がんが消えるなどの抗ガン作用も確認されています。
NMNの安全性については現在検証中ですが、いまのところ副作用は発見されておらず、臨床試験の結果が期待されています。

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