No.82
「不潔」への不安が逆に抜け毛・薄毛の原因に
不潔は嫌という男性が急増。朝昼晩シャンプー三昧
最近の若い男性は女性以上にきれい好き。髪の毛が少しでも汚れていると気になるようで、夜はもちろん朝や昼にもシャンプーをしなければ気が済まないという清潔男子が増えているようです。
薄毛は男性ホルモン、加齢、遺伝、生活習慣、ストレスなど、さまざまな原因が絡み合って起こります。なかでも「頭皮の汚れ」は薄毛の元凶とされ、皮脂腺から分泌された皮脂にくわえて整髪料や埃などが頭皮にこびりつくと、毛孔がふさがれて傷つき、毛髪を作り出す毛根細胞への栄養供給が滞って、育毛細胞の働きが低下。髪の毛を作り出す力が弱まって、薄毛を引き起こしてしまいます。
このため、洗浄力を前面に押し出したヘアケア製品のコマーシャルが巷にあふれ、清潔男子のシャンプー三昧を煽っているようです。ところが、こうした髪の洗いすぎが実は隠れた薄毛の原因となっているということをご存知でしたか?
洗いすぎは逆に頭皮を傷つけていた
もちろんシャンプーで髪の毛の汚れを取るのは悪いことではありません。しかし、爪を立てたり、強く頭皮をこすったりすると、髪の毛の成長にとって大切な毛根を傷つけてしまう恐れがあります。
また、市販のシャンプーに含まれる「合成界面活性剤」という成分は強力に皮脂を取り除いてくれますが、作用が強すぎて毛根の細胞まで傷つけてしまいます。
たしかに過剰な皮脂は薄毛の原因になりますが、実は適度な量の皮脂は頭皮の健康に不可欠なのです。皮脂は頭皮の表面を覆うことで乾燥から守ってくれていて、洗いすぎで皮脂がなくなってしまうと、頭皮が乾燥して傷つきやすくなってしまうのです。
さらに洗いすぎで頭皮から皮脂が不足すると、それを補うために皮脂を余分に産生しようとして頭皮の皮脂腺が発達。皮脂が大量に分泌されるようになってしまいます。そのため、かえって毛穴が詰まって髪の毛が生えにくくなるばかりか、多くの栄養が皮脂腺に取られて髪の毛を作るための栄養が不足してしまい、育毛が阻害されてしまうのです。