No.60
若いのにもう老眼?「夕方老眼」にご注意!
金曜日には「週末老眼」も
長時間パソコンや携帯などの画面に向かったり、書類などの細かい文字を見続けたりすることで目を酷使する機会が近年多くなっていますが、そんな人たちの中でまだ若いのに夕方になると近くのものがかすんだり、ぼやけたりなどといった老眼のような症状を訴える人が増えています。目の疲れや不快感、痛み、ドライアイなどを訴える若者も増加中です。
実はこうした症状を訴える人は最近注目の「夕方老眼」になっている可能性があります。さらに、目を酷使した週の金曜日に、同様の症状を訴える「週末老眼」も増加しています。
老眼は加齢によって眼球の水晶体が弾力性を失った結果、ピントを合わせる調節力が低下することで、近くのものにピントを合わせにくくなるのが原因です。ところが、最近では老眼とは縁のないはずの若い人までが同じような症状を訴えるようになっているのです。
こうした夕方老眼や週末老眼の原因は、目を酷使して眼精疲労が蓄積した結果、次第に水晶体の厚みをコントロールしている筋肉(毛様体筋)が疲労。1日や週の終わりになると目のピント調節能力が低下して、老眼と同じような状態になってしまうためです。
インターネットが最大の犯人
夕方老眼や週末老眼が増加している背景には、近年のインターネットの普及があると言われています。その結果、パソコンや携帯の画面を長時間見続ける人が急増。無意識に目を酷使することで眼精疲労を起こして、高齢者のように目のピント調節能力が低下してしまうのです。
パソコンや携帯の画面を見ていると、自然に瞬きの回数が減ってしまってドライアイになりがちなことも、目の不快感や痛みを引き起こしています。
夕方老眼や週末老眼への対策としては、パソコンや携帯の画面を見るときは、意識的に瞬きの回数を増やしたり、一定時間が経過したら画面から目を離して少しの間でも目を閉じたり、遠くを見たりするようにしましょう。
一方、症状が起こってしまった場合の最良の対処法は、休憩をとることです。パソコンや携帯の画面から目を離して、トイレに行ったり、お茶を飲んだり、しばらく別の仕事をしたりするようにしましょう。目薬を使うのもドライアイや疲れ目の解消に効果的です。
また、背伸びをしたり、目の周りのツボをマッサージしてみるなども効果がありますが、とくに蒸しタオルを目に当ててしばらく温めると、目のピント調節力が改善されるとともに全身のリフレッシュ効果が期待できますよ。