パソコンやスマホ漬けの生活で目が
昼間は仕事でパソコンの画面を長時間見つめ、通勤途中もスマホ(スマートフォン)三昧。帰宅後もノートブックでSNSに没頭し、布団の中でまでスマホを見続けるなど、最近では四六時中パソコンやスマホ漬けの生活という人が珍しくありません。
こうしたディスプレイ画面を一日中見続ける生活の中で急増しているのが目への負担です。目は臓器の中でも唯一外界にむき出しになっている器官で、もっとも外界の影響を受けやすいと言われています。そのため、ディスプレイ画面を長時間見続けているとまっ先に影響を受け、視界がボヤけたり、目がチカチカしたり、乾燥してショボショボしたりしてしまうのです。
とくに目に悪影響を与えるとして最近注目されているのが、パソコンやスマホの画面から放たれる「ブルーライト」と言われる光線です。画面のバックライトのLEDから放たれるブルーライトはエネルギーが非常に強く、長時間見続けていると目に深刻なダメージを与えてしまうのです。
こうなると、目薬を刺しても、一晩ゆっくり眠っても、目の充血や痛み、かすみなどが改善しなくなってしまいます。最近はこうした症状を訴える人が年齢を越えて、小学生にまで広がっているというのです。
疲れ目が慢性化すると本物の眼病に
こうした症状はもはや疲れ目の段階を超え、「眼精疲労」という眼病の領域に突入しています。眼精疲労は、目の充血、痛み、かすみ、チカチカ、しょぼしょぼ、異物感などにくわえて、頭痛、吐き気、めまい、肩こり、首の痛み、だるさ、胃の不調などの身体症状、さらにはストレス、不眠、いらいらなどの精神症状を呈します。視界に蚊が飛んでいるように見える「飛蚊症」の原因にもなり、最近では高齢者ばかりか若者にも飛蚊症患者が急増しています。
パソコンやスマホの画面を見続けることでこれまた急増しているのが「ドライアイ」です。目はまばたきをすることで目の表面に涙を供給して必要な湿り気や栄養分を補給していますが、その回数は平均1分約14回と言われています。ところが、パソコンやスマホの画面を見続けていると1分5回くらいに減ってしまい、目の表面に供給される涙の量が減って、表面が乾燥したり、栄養分が不足したりして、角膜などが傷ついてしまうのです。
こうした眼精疲労やドライアイの原因となるブルーライトの害を防ぐには、ディスプレイ画面を見続けないように努め、画面の明るさも抑えるようにしましょう。また、ブルーライトを低減する『フィルターめがね』なども有効といわれています。