カラダの健康トピックス

健康
2012/11/07

No.40
不整脈のリスクがヨガで半減

うつや不安などの症状も改善

不整脈の患者がヨガをすることで、不整脈の発症リスクが2分の1に低下するという研究結果が米国心臓病学会で発表されました。

「心房細動」を原因とする不整脈患者49人を被験者に行われたカンザス大学病院の研究では、ヨガ未経験の被験者たちが調査期間6ヶ月のうちの最初の3ヶ月は自分の好きな運動を行い、後半3カ月は講師の指導の下にヨガの呼吸法や姿勢、瞑想などのプログラムを週3回行うとともに自宅でもヨガを行うように推奨されました。

その結果、6ヶ月後に測定した不整脈発生率は平均2分の1に減少し、心房細動にともなう不安やうつなどの症状も著しく改善するとともに運動能力なども向上。ヨガが不整脈を予防するばかりか、患者の生活の質も改善する効果を持つことが明らかになりました。

血圧低下効果やストレス解消効果も

不整脈を引き起こす心房細動は、心臓の心房が細かく震えて正常な収縮ができなってしまい、心臓の送り出す血液量が低下して、めまいや胸苦しさなどの症状や脳卒中などを引き起こします。最大の原因は加齢で、高血圧やストレスも大きな原因となり、国内では200万人以上の患者がいるといわれています。

心房細動の一般的な治療法としては電気ショックや薬物療法などがありますが、体への負担や副作用などの問題とともにコスト面からもヨガによる予防効果が期待されているのです。

これまでもヨガは、適度な運動による血液循環促進効果や瞑想によるストレス解消効果などによって、不整脈の原因となる高血圧を改善する効果があることが知られています。最近アラブ首長国連邦で100人を対象に行われた研究でも、高血圧を持つ糖尿病患者が1日1時間のヨガを行うことで、3カ月後には血圧と血糖値が低下したことが明らかになっており、ヨガがストレスを減少させることで血圧が減少したものと考えられています。

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