カラダの健康トピックス

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2023/10/06

No.127
便座のフタは閉めていますか? 少しの工夫で感染対策
新型コロナウィルス感染症対策として、便座のフタを閉めて流すよう促す注意書きがみかけるようになりました。


感染防止対策としては、咳やくしゃみからの飛沫感染をふせぐマスクの着用が推奨されましたが、コロナウィルスは便のなかにも排出されています。下水に含まれるウィルスを測定することで、感染状況を把握する取り組みが現在もおこなわれているほどです
水洗トイレで便を流す時に、水流は、こまかな水の微粒子や空気をまきあげます。ここにウィルスが含まれていると、トイレの個室に漂ったり、周囲の壁やボタンに付着する可能性があります。そうしたところを触った手からウィルスが口に入って感染するおそれがあるのです。
流す際にフタを閉じることで、ウィルスの拡散を減らすことが期待できるのです。
これは、コロナウィルスに限らず、これからの季節、猛威をふるうのが嘔吐や下痢をひきおこすノロウィルスの感染防止にも役立ちます。

そのほかの工夫も重ねて

職場や出先の公衆トイレでは、利用者がどのような使い方をしているのかわかりません。あるトイレ会社の調査ではトイレのフタを閉めて流している人は6割ほど、公衆トイレの場合は、手入れなどの都合でそもそもフタがないトイレもあります。
そのほかの対策を組み合わせることで、感染のリスクを減らしましょう。
  • 利き手以外をつかうことを意識する
    ドアノブの開閉、水洗レバーの操作といった汚れているかもしれないところを触る手を利き手と逆にすることも有効な対策です(汚れを落とさないまま口元に手をやる確率を下げるからです)。
    あわせて携帯電話の操作も控えるとよいでしょう。
  • 手洗いは、洗ってすすぐを2セットに
    手洗いの方法によっても、手に残るウィルスの量は大きく変わることがわかっています。より効果の高い方法を心がけるようにしましょう。


  • 安心して休める環境を
    症状が出ていなくても、家族が発症している場合は、症状がでていなくても自分自身も感染している前提で動くことが必要です。
    とくにノロウィルスは、症状がおさまった後も1週間から長い場合は1ヶ月ちかく便の中にウィルスが排出されることがわかっています。
    人手不足で、体調が悪くても出社させる、また治りきっていないのに出社させるといった職場の雰囲気や管理職の低い意識が、職場での感染拡大のリスクを増やすことを知っておきましょう。
これからの季節、トイレのフタを閉じておくことは電気代の節約にもつながります。賢い習慣として、普及させたいものです。
参考情報:
ふたをしないでトイレを流すと「飛まつが90センチ飛散」=研究(BBC)

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