カラダの健康トピックス

健康
2013/02/12

No.43
突然の心停止の前には「前触れ」症状が

突然死の前に感じる前触れ症状とは?

京都大学や大阪市消防局などの研究グループの調査によると、心筋梗塞などによる突然の心停止を起こした人の約6割が、倒れる前にある種の前触れ症状を感じていたことが明らかになりました。

調査は、心筋梗塞などの心臓疾患を起こして倒れたところを目撃され、救急車で搬送された後、心停止となった18歳以上の1042人を対象に行われました。その結果、息苦しさを感じたケースが27.6%、胸の痛みを感じたケースが20.7%、一時的に気を失ったケースが12.7% など、計61.8%が倒れる前になんらかの症状を感じたり、訴えたりしていたことが分かりました。さらに、これらのケースの40.2%は倒れる3分以上前にこうした症状を感じていたといいます。

心臓に血液が供給されずに胸の痛みを

急性の心臓死の大半は心臓に血液が供給されなくなった虚血性の心疾患によるものです。虚血性心疾患は動脈硬化や血栓によって心臓に血を送る冠動脈が詰まってしまい、心臓を動かす筋肉に血液が供給されなくなった状態で、心筋梗塞、狭心症、不整脈、心肥大、弁膜症などがあります。

症状としては胸の痛みや圧迫感、息苦しさ、肩や腕の痛み、吐き気、発汗、悪心、下顎や歯の痛み、腹痛など。突然倒れて意識を失い、いびきやうめき声を上げたり、泡をふくこともあります。

もし患者が胸の痛みや息苦しさなどの心停止の前触れ症状を訴えたときは、一刻を争います。本人や周囲はすぐに救急車を呼び、一刻も早く医師の治療を受けてください。また、患者が倒れてしまった場合は、すぐに救急車を呼ぶのはもちろん、近くに電気ショック救命装置「AED」があれば、機械が自動的に心電図を診断して音声ガイダンスで操作を指示してくれるので普通の人でも使用でき、患者の心臓を正常に戻すことができます。

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